HOME ブログ

アートフェア東京後記【前編】

先日開催されました「アートフェア東京」での二人展、無事に会期を終えることができました。
アートフェア東京2026 香川県漆芸研究所ブース内の菅野かおりの展示スペース

香川県漆芸研究所のブースにて

アートフェア東京2026 香川県漆芸研究所ブース内で菅野かおりと北岡道代の二人展を開催しました。二人で記念撮影です。

北岡道代さん(左)との二人展でした。
彼女は私の師匠の北岡省三先生の娘さんです。

01. 新作のご紹介
アートフェア東京2026、彫漆蝶箱「うたかたのうた」菅野かおり作。側面は堆朱で上部には真珠を埋めています。

彫漆蝶箱「うたかたのうた」

伝統的な彫漆技法である「堆朱(ついしゅ)」に、天然の真珠を埋め込み、重厚さの中に瑞々しさを表現しました。
アートフェア東京2026、彫漆蝶箱「カラスノエンドウ」菅野かおり作。緑の色漆を塗り重ねた層の上に、さらに紺色の漆を重ね、カラスノエンドウの意匠を彫り込みました。可憐な花の部分には螺鈿を施しています。

彫漆蝶箱「カラスノエンドウ」

緑の色漆を塗り重ねた層の上に、さらに紺色の漆を重ね、カラスノエンドウの意匠を彫り込みました。可憐な花の部分には螺鈿を施しています。
赤の蝶型の箱と共に素地は乾漆です。
アートフェア東京2026、彫漆香合「潮騒」菅野かおり作。彫漆と螺鈿の技法を組み合わせました。

彫漆香合「潮騒」

2007年に制作した作品ですが、今回側面の意匠をリニューアルし、今の感性で仕立て直しました。

02. 新たなご縁を運んでくれたアクセサリー
アートフェア東京2026、螺鈿アクセサリーシリーズ「纏うものたちー懐かしい庭」菅野かおり作。

螺鈿アクセサリーシリーズ「纏うものたち ー 懐かしい庭」

アートフェア東京2026、菅野かおり作の螺鈿ピアスやブローチ、帯留めなど

今回、初めて制作した螺鈿のブローチや帯留め、ピアスといった「懐かしい庭」シリーズ が、想像以上に素晴らしいご縁を運んでくれました。

初日には、アートコレクターとして著名な石鍋博子様が、松と椿の帯留め2点をお迎えくださいました。翌日、石鍋様がその帯留めに合わせ、松のモチーフの着物と帯を見事にコーディネートして再来場してくださったのです。さっそくご自宅へ伺う機会にも恵まれ、これからの交流が心から楽しみです。
アートフェア東京2026にて。現代アートコレクターの石鍋博子氏と菅野かおり

アートフェア東京2026にて。現代アートコレクターの石鍋博子氏が螺鈿の松の帯留めに合わせて、松文様の着物と帯でご来場。

螺鈿帯留め「松」

そして、南青山のギャラリー「モルゲンロート」様、新宿高島屋の美術画廊の方にもアクセサリーをお選びいただき、それぞれの場所で展示の話が決定いたしました。
アートフェア東京2026、螺鈿耳飾り「晩花、ゆれて」、螺鈿ブローチ「晩花」。菅野かおり作

螺鈿耳飾り「晩花、ゆれて」、螺鈿ブローチ「晩花」

「モルゲンロート」は2027年1月に漆の3人展、新宿高島屋は時期は未定ですが、画廊前のショーケースで1ヶ月程度の展示です。
また、5月には私自身の運営によるオンラインストアの開設を予定しており、今回発表した螺鈿のアクセサリーや器なども直接お届けできるよう準備を進めております。

アクセサリー作りは、当初「自分が欲しいものを楽しく」という気軽な気持ちで始めましたが、いざ取り掛かると貝の扱いの難しさに何度も涙し、失敗作の山も築きました。しかし、苦心して形にした作品たちが、これほどまでに豊かな縁を結んでくれた今、諦めずにやり遂げて本当に良かったと感じています。 後編では、パネルや器、小型オブジェについてご紹介します。

2026.03.31