
通常、漆の塗り刷毛は人の髪で作られていますが、乾漆刷毛は馬の毛で作られています。塗り用の刷毛を下地に使うと、刷毛が傷むので、下地や木地に直接漆を摺り込む時は乾漆刷毛を使います。


木の部分に摺り漆をした後、糊漆で麻布を貼って漆を塗りました。
根元が固まるなど、使い辛くなると、先を切り落として、新しい部分を切り出します。長年使うので、使いやすくする為に布を貼って漆を塗ります。 多分、そのままでも問題なく使えると思いますが、何かのついでにやるとすぐに出来る作業なので、全ての刷毛に漆を塗っています。


麻布が重なった部分を彫刻刀で削り、平らにします。
毛先は固まっているので、水をつけながら金槌で優しく叩いてほぐします。塗り用の刷毛はなかなかほぐれませんが、乾漆刷毛はすぐに終わります。


最初、広重ブランドの刷毛を泉清吉さんに注文しようとしましたが、連絡がつかず、他所で狐印の乾漆刷毛を買いました。数か月後、泉清吉さんから「先代が亡くなったので、十世が襲名しました」とメールがありました。2025年3月~4月頃から刷毛作りを再開されるようです。
漆刷毛師 泉 虎吉 (十世 泉清吉) 公式サイト
2025.03.19