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乾漆② - 離型剤

乾漆で素地を作っています。 前回の工程はこちらです。
石膏型を乾燥させた後、サンドペーパーで形を整え、表面に離型剤を塗りました。
乾漆用の石膏型の表面に白玉粉の水煮を離型剤として塗りました。

乾漆用の離型剤は白玉粉の水煮に絵具を入れたものです。全体に均一に塗布できたか確認する為に着色しています。色はもっと薄い方が濃淡が分かりやすくて良いですが、今回は絵具を入れすぎてしまいました。
乾漆用の離型剤は白玉粉の水煮に絵具を入れたものです。

乾いた後、もう1度塗って乾かします。
この後、下地や麻布を数枚貼り重ねる事によって、厚さ2~3mmの乾漆の素地になります。

乾漆の素地が出来た後、石膏型は壊して捨てます。この時、石膏型と乾漆が外れやすいように離型剤を塗るのですが、箱型の場合、外す作業にとても苦労する時があります。
もっと効果的な離型剤を使って、簡単に外れるようにならないか試してみたいと考えていたところ、乾漆の専門家の築地久弥先生にたまたま間接的に確認できる機会があったので、伺ってみると、やはり白玉粉糊を離型剤として使っているそうです。築地先生は色々な材料や技法を深く探求されているので、私もこれからも自信を持って白玉粉糊を使おうと思いました。

2025.02.20