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パネル | アートフェア東京

アートフェア東京にに向けて、時の流れをテーマにしたパネル(23 cmx23 cm)を4点制作中です。

01. 彫漆:堆朱の再構築
1点目は、「堆朱(ついしゅ)」を意識した彫漆作品です。堆朱は10世紀頃から中国で始まり、鎌倉時代に日本に渡来しました。顔料が発達する近代以前の漆器は主に黒と赤のみでした。この古い技法は重厚なイメージが強いですが、今作ではあえて「浮遊感」や「軽やかな空気感」をモチーフに据えています。
アートフェア東京出品作、彫漆額「うたかたのうた」の制作途中。堆朱を彫っている所。螺鈿技法も組み合わせています。菅野かおり作

彫漆額「うたかたのうた」制作途中


02. 蒟醬(きんま):普遍的な風景を求めて
それぞれ黒と金、赤と金の蒟醬で、 テーマは「古代への追憶」。
「黒」は、静寂に包まれた夜の風景。
「赤」は、山々が紅葉に彩られる秋の風景。
漆の黒と赤は、何万年も前から変わらず存在する色です。私たちが今見ているこの景色は、遠い昔の人々も同じように眺めていたのではないか。そんな思いを馳せながら制作しました。
アートフェア東京出品作、蒟醤額「とばり」の制作途中。蒟醤の色埋めをしている所。菅野かおり作

蒟醤漆額「とばり」制作途中

アートフェア東京出品作、蒟醤額「錦の峰」制作途中。蒟醤の色埋めの後、研いでいる所。菅野かおり作

蒟醤漆額「錦の峰」制作途中


03. 蒟醬:水面の移ろい
白から深い紺色へと移ろう、海の水面。 蒟醬の「彫り、埋め、研ぎ出す」という工程は、繊細なグラデーションを表現するのに適しています。研ぎ出しの瞬間に現れる予期せぬ表情が、刻一刻と変化する水の表情と重なります。
アートフェア東京出品作、蒟醤額「凪」の制作途中。蒟醤の色埋めの後、研いでいる所。菅野かおり作

蒟醤漆額「凪」制作途中



昨年の5月から続けている朝の3kmランニングが、今では私の大切な習慣になっています。野趣あふれるコースでは、日々さまざまな野鳥との出会いがあります。
今朝は鮮やかなグリーンのセキセイインコが20羽以上の群れで木々に止まっていました。その瞬間をうまく写真に収めることはできませんでしたが、先週出会った美しい光景を。
水辺にて「梅と鴨」

水辺にて「梅と鴨」

凛と咲く梅に、悠然と泳ぐ鴨。 何百年も前の人々も、同じ景色を眺めていたのでは。 そんな普遍的な風景への思いが制作の源になっているのかもしれません。

2026.02.10