貝桶蒔絵02
2,3年越しで取り組んでいる貝桶にようやく花のモチーフの蒔絵を始められました。右は杜若(かきつばた)の花の部分です。今から茎、葉、細かい描写を蒔絵します。その他のモチーフは大体終わりました。
今までで一番大きい作品で、図案の決定をして蒔絵に着手する際、迷いが生じ、手が止まった時期もありました。すごく遠く感じていたゴールがあと少しと思うと楽しみです。
(2007.6.2)
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9月からバルセロナへ
2007年9月1日〜約1年間、ポーラ美術振興財団の助成により、スペインのバルセロナにて在外研修を行う事になりました。研修のテーマは「西欧における現代の漆芸の手法を体得し、日本の漆芸技法と組合わせる事で、新たな表現方法を探究し、制作、発表する。また、各地で所蔵される歴史的に重要な漆器及び擬似漆器の調査、研究を行う」です。Escola
Massanaという美術学校に漆のコースがあり、そちらに招待してもらっているので、制作の環境は整うと思います。たくさんの方々にご協力いただいて、実現出来る事になったので、精一杯励み、充実した内容にしたいと思っています。
4月から本格的な準備に入り、制作に集中出来ない日々が続いています。今は書類の準備ばかりですが、それが一段落すると、スペインに持っていく乾漆を作る予定です。スペインで木地を調達するのは困難なようで、現地の漆アーティストは金属や陶器に加飾している方も多いようです。私も制作のメインを加飾にしたいので、下地工程まで終わらせた乾漆素地を持参したいと思っています。今は楽しみな気持ちより、出発までに準備が整うか不安です。向こう1年は幾つかの展覧会を休む事になりそうです。
(2007.5.18)
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